バントってよく聞くけど、どういう打ち方?
バントはどういう場面の時に使われる?
など、野球初心者は詳しく分からないという人も多いと思います。
バントはプロ野球や高校野球などではよく使う戦術です。
野球をもっと楽しむためにも、バントについて理解していきましょう。
バントとは?
バントとは、上の画像のように「バットをスイングせず、横に寝かせているバットにボールを当てて内野にゴロを転がす打ち方」になります。
狙いとしては、内野手から離れたところに緩いゴロを転がして時間を稼ぎ、進塁や出塁を目指す戦術になります。
そのため通常、一塁線上や三塁線上を狙ってバントします。
守備の動きは、1塁手と3塁手がバントの構えをしたら前進していきます。
スリーバント失敗はアウト
2ストライクの時にバントをしてファウルになってしまうと「スリーバント失敗」ということになり、三振・アウトになります。
そのため2ストライクに追い込まれると、ヒッティングに変えるケースはよく見られます。
このとき、スイング打撃かバントかは審判が判断します。
このルールは、2ストライクに追い込まれてからバントをして簡単にカットができなくするために作られました。
ファウルについて分からない方は↓の記事をご覧ください。
5つの種類のバント
バントには送りバント、セーフティーバント、プッシュバント、スクイズ、バスターの5つの種類があります。
それぞれ用途や使うシチュエーションが異なりますので、紹介していきます。
送りバント
送りバントとは、「打者が犠牲(アウト)になる代わりにランナーを進めるバント戦術」です。
別名、犠牲バントとも呼ばれます。
主に0アウトか1アウトの場面で、ランナーが1塁や2塁、または1・2塁にいる状況のときに使われます。
ヒッティングよりも送りバントの方が塁を進めるのが簡単なため、打率の低い打者がすることが多いです。
セーフティーバント
セーフティーバントとは、「ヒッティングの構えからピッチャーが投げるタイミングでバントに切り替えて、奇襲攻撃をする打ち方」になります。
一般的に足の速い打者が、一塁線上や三塁線上のギリギリのところにバントをして時間を稼ぎ、出塁を狙う戦術になります。
送りバントとセーフティーバントを併用することもあります。
※進塁を狙い、あわよくば打者も出塁を狙います。
プッシュバント
プッシュバントとは、「ボールをバットの芯に当てて、当たる際に強く押し出す打ち方」になります。
前進してきた一塁手と三塁手の頭の上を狙ったり、上の動画のように守備の裏をかいたりするバント戦術です。
プッシュバントは今回紹介する5種類のバントの中では、あまり見られない打ち方になります。
スクイズ
スクイズとは、「打者が犠牲(アウト)になる代わりに、3塁ランナーをホームに生還させるバント戦術」になります。
3塁ランナーはホームに盗塁をし、打者はセーフティーバントと同じ動作をします。
打者は必ずボールに当てなければいけないため、ワンバウンドになるボールや外されたボールでも食らいつきます。
ボールに当てられないと、3塁ランナーはホームに走っているためアウトになるので、ここぞという場面でしか見られない戦術です。
スクイズにはいろいろな種類があるので、↓の記事で深掘りしています。
バスター
バスターとは、「バントの構えからヒッティングに変える打ち方」になります。
犠牲バントと見せかけて、前進してきた一塁手と三塁手の頭の上を狙ったりして奇襲をかける戦術になります。
しかし例外があり、バスターは飛距離はあまり出ませんがミートがしやすい打ち方です。
そのため、ランナーがいない場面やなんとかミートしたい場面でも使われることがあります。
メジャーリーグ(MLB)では、バントが無くなりつつある!?
メジャーリーグでは犠牲バントは統計学(セイバーメトリクス)で否定され、例え打率が2割の選手でも打った方が得点が入りやすいということになりました。
投手が打席にたった際は犠牲バントが見られますが、それ以外のケースではほとんど見られないと言ってもいいでしょう。
しかし日本では、統計的に否定されてもまだよく見られる犠牲バントです。
今後も日本では犠牲バントを使い続けるのか注目していきたいですね。
まとめ
ここまでの内容を簡単にまとめます。
- バントとは、「バットをスイングせず、横に寝かせているバットにボールを当てて内野にゴロを転がす打ち方」
- 狙いは、内野手から離れたところに緩いゴロを転がして時間を稼ぎ、進塁や出塁を目指す戦術
- スリーバント失敗はアウトになる
- バントには送りバント、セーフティーバント、プッシュバント、スクイズ、バスターの5つの種類がある
- メジャーリーグ(MLB)では、バントが無くなりつつある
当記事が、皆さんの参考になっていれば幸いです。
ぜひ、野球を楽しんでください。